2022/08/03【新型コロナウイルス:COVID-19】新型コロナ 都内の病院は医療スタッフ不足で厳しい体制に

新型コロナウイルスの感染が拡大するなか、都内の病院では、医療スタッフが濃厚接触者になるなどして出勤できなくなり、病床を確保できなくなったり手術を延期せざるをえなくなったりと厳しい医療体制を強いられています。
新型コロナウイルスの重症と中等症の患者の治療にあたっている、東京・文京区の東京医科歯科大学病院が、2日撮影した映像です。
スタッフ本人が感染するだけでなく、家族の感染などで濃厚接触者になり、出勤できないケースが相次ぐなど、スタッフ不足が深刻になっているといいます。
政府は、濃厚接触者に求める自宅などでの待機期間を、これまでの原則7日間から5日間に短縮し、さらに、2日目と3日目の抗原検査が陰性であれば、3日目に待機を解除できることを決めました。
しかし、この病院では万が一の院内での感染拡大を防ぐため3日目の解除はせず、最短でも5日目の陰性確認で職場復帰できるよう慎重な対応をとっています。
病院は感染拡大を受けて、先月中旬の時点で、コロナの重症と中等症の患者向けの病床を拡充して、あわせて30床を確保する計画でしたが、ベッドはあるものの、スタッフ不足で患者を受け入れられなくなり、3日時点で22床でしか受け入れられない状態だということです。
なかでも重症者用は、より多くのスタッフを必要とすることから、このうち2床でしか受け入れられていません。
また、緊急を要しない手術は延期せざるを得ない状況だということです。
病院では、さらなるスタッフ不足に陥るリスクを少しでも減らそうと、スタッフたちがより高性能の「N95マスク」を着用するなど感染対策を一層強化しています。
「N95マスク」は、息苦しさや窮屈さを感じることから長時間の使用は負担ですが、看護師長は「N95のつけっぱなしは大変ですが、感染拡大防止にはもう手だてがありません」と訴えていました。
東京医科歯科大学病院の具芳明医師は「医療現場の工夫は必要だが、感染する人が少なくならないと厳しい状況は改善しない。社会活動していこうという意図はすごくわかるが、同時に感染対策もきちんと意識してほしい」と話していました。
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