2022/05/06【新型コロナウイルス:COVID-19】新型コロナ 間接的影響含めた死者数 各国報告の約3倍に /WHO

WHO=世界保健機関は、おととしと去年の2年間で、新型コロナウイルスの直接的、間接的な影響で死亡した人が推計でおよそ1490万人に上り、同じ期間に新型コロナに感染したとして各国から報告された死者数のおよそ3倍になったとする分析結果を明らかにしました。
WHOは5日、おととし1月から去年12月までに、新型コロナウイルスの直接的、間接的な影響で死亡した人が推計でおよそ1490万人に上るとする分析結果を明らかにしました。
この死者数には、新型コロナに感染して亡くなった人に加え、医療機関がひっ迫してほかの病気の治療が受けられないなど、新型コロナの間接的な影響を受けて死亡した人も含まれるということです。
各国から報告されたおととしから去年までの同じ期間の新型コロナによる死者数はおよそ540万人でしたが、今回の分析結果では間接的な影響も含めた死者数がそのおよそ3倍に上っています。
WHOは今回、過去のデータから統計的に推定される死者数を実際の死者数がどれだけ上回ったかを示す「超過死亡」と呼ばれる手法で分析しました。
多くの国では統計の精度が十分ではなく「超過死亡」の全容は確認できないとしたうえで、新型コロナのような危機下でもほかの病気の治療を続けられる医療体制を構築する必要があると指摘しています。
インドは反発「正確性に欠ける予測」
WHO=世界保健機関の分析のうち、インドでは新型コロナウイルスのデルタ株の感染が広がっていた去年5月から8月にかけて亡くなった人が急速に増え、間接的な影響を受けて亡くなった人も含めたおととしから去年までの2年間の死者数はおよそ470万人だったとしています。
これは、同じ期間に新型コロナの死者として報告されたおよそ48万人の10倍近くに上っています。
これについて、インド政府は声明を発表し「インドの出生と死亡の届け出は法律によって管理されており、非公式なデータを基にした正確性に欠ける予測に頼るのではなく、加盟国の正確なデータを尊重しなければならない。WHOはインドが提出したデータを無視し、一貫して疑問を抱いている『超過死亡』の数を公表した」と強く反発しています。
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