2022/01/21【景品表示法違反(優良誤認)】「クレベリン」に措置命令で消費者から「効果ないならお金返して! 」の声も 大幸薬品の対応は

「ラッパのマークの大幸薬品」が揺れている。消費者庁が20日、除菌剤「クレベリン」の製造販売元の大幸薬品(大阪府)に対し、景品表示法違反(優良誤認)で再発防止などを求める措置命令を出したためだ。
消費者庁によると、対象は二酸化塩素を利用した市販のクレベリンのスティックペン状の携帯型やスプレー型など4商品。大幸薬品は、パッケージや自社サイトで「空間に浮遊するウイルス・菌を除去」とうたっていた。
クレベリンは二酸化塩素分子の力で「空間除菌」を謳う衛生用品。同社はHPで〈二酸化塩素はラジカルの1種であり、強い酸化力 をもつことから、ウイルス除去、除菌、消臭、抗カビ等のはたらきを有することが知られています〉〈また、二酸化塩素は水に溶けやすく、二酸化塩素溶存液としても除菌等に使用されています〉と説明している。
いつしか「コロナに効く」とされる雑貨の代表格となり、新型コロナウイルスの感染が拡大した20年4月~12月は同社の売上高の約7割をクレベリンが占めることになった。

■コロナ禍以降、品薄状態が続いてきた“超人気商品”

しかし、一部の識者からその効果と安全性に疑問と懸念が提示されたり、以前も同社は消費者庁から広告表示について指導を受けたことがあった。それでも一部消費者の“クレベリン信仰”は強く、昨年1月の2度目の緊急事態宣言以降もクレベリンの生産が追いつかず品薄状態が続いていた。
それだけに今回の消費者庁による措置命令にショックを受けた消費者は少なくない。ネットでは次のような声が上がっている。
〈もし効果無いんだったらお金返してほしいわ〉
〈根拠なし、と消費者庁が裏付けデータを元に指摘したのであれば、大幸薬品はリコールで返品、回収はするのでしょうか?〉
〈電車通勤なので、ペン型を使っています。トイレと玄関には置型を、、コロナ禍ずっと使っていました。ばかでした、、、〉
〈2年前から継続してオフィス、食堂、更衣室含めて2カ月ごとに平均して約80個ずつ購入してますが。絶対に感染拡大させないという会社の方針だったので在庫がない時はネットで倍くらいの値段を払ってまで購入していました〉
〈ペン型タイプも置き型タイプも何回も購入しています。特にインフルエンザの流行シーズンには欠かさず購入していました〉
大幸薬品はHPで「極めて遺憾であり、速やかに法的措置を講じる」と消費者庁の措置命令に徹底抗戦の構えで、今もドラッグストアやネット通販サイトではクレベリンが販売されている。
日刊ゲンダイは大幸薬品に①今後、会見などで今回の経緯と詳細を説明する予定はあるのか②クレベリンをリコール・自主回収する事も想定しているのかを質問。同社からは「現時点では会見は予定しておりません。(クレベリンについては)自主回収はいたしません。今回の措置命令に対し、法的措置を講じる予定であり、当該製品については何ら問題がなく、出荷継続いたします」(人事総務・広報部)と回答があった。
今後も消費者庁と大幸薬品のやり取りに注目が集まりそうだ。
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