2018/02/02【レジオネラ】加湿器の洗浄「週1回」だった レジオネラ感染で施設長 /大分県
【レジオネラ】加湿器の洗浄「週1回」だった レジオネラ感染で施設長 /大分県
大分県国東市の高齢者施設の利用者3人がレジオネラ菌に感染して1人が死亡した問題で、施設長が31日、朝日新聞の取材に応じた。加湿器が感染源となる認識はなく、毎日の洗浄や乾燥もしていなかったという。施設長は「それが菌繁殖の原因になった可能性がある」との見方を示した。
施設では昨年12月、入所者の80代男性2人の感染が判明した。県はレジオネラ菌の感染源となることが多い風呂場を調べたが、検出されなかった。次の感染者を出さないよう、風呂場に加えて加湿器も清掃、消毒するよう県から指導されたことで、施設長は「加湿器も感染源となりうることを知った」という。
約50人が入所するこの施設では、インフルエンザ対策として計20台ほどの加湿器を各部屋に設置。24時間動かしていた。約2年ごとに買い替えており、今回レジオネラ菌が検出された2台は2016年冬に購入したものだった。週に1度、すべての加湿器のタンクを洗っていたが、施設長は「湿度を維持するため、24時間使い続けていた。毎日洗って乾燥するのは難しかった」と話した。
県の指導を受けて、塩素系洗剤ですべての加湿器のタンクなどを洗ったが、1月になって再び、ショートステイで施設を利用していた90代男性が感染し、レジオネラ肺炎で死亡した。県は「洗剤を使っても、菌がぬめり(生物膜)の中で守られていた可能性がある」とみている。
施設は1月18日、利用者らの家族を集めて謝罪し、経緯と再発防止策などを説明したという。元の加湿器はすべて廃棄し、除菌効果のある水を使う新しい加湿器を27日から導入した。加湿器以外にも、レジオネラ菌の感染源となりうる風呂場の床をすべて張り替え、空調設備も業者に依頼して洗浄したという。
https://www.asahi.com/articles/ASL214DGFL21UBQU00Z.html