2022/06/04【マダニ感染症:SFTSウイルス】全国で死亡相次ぐ「マダニ感染症」、犬2頭が発症…特効薬なく注意呼びかけ

富山県は、県西部で飼われている犬2頭が「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」を発症したと発表した。ウイルスを保有したマダニにかまれて感染する病気で、猫を含めペットの感染確認は県内初。人への感染は県内ではまだないが、人に感染して死亡する例は全国で相次いでおり、県は注意を呼びかけている。
県生活衛生課によると、4月下旬、飼い主が犬4頭を山中などで遊ばせた際、マダニにかまれているのを確認。その後1頭が 嘔吐おうと するようになり動物病院に入院させた。血液検査で白血球の減少がみられ、県衛生研究所で検査したところ、5月9日に感染が分かった。別の1頭も10日に感染が判明。現在は2頭とも回復し、飼い主の体調にも変化はないという。
マダニは草むらなどに潜み、通りかかった人や動物に飛びつき、吸血する。その際、マダニがウイルスを保有していると、唾液などを通じて動物や人がSFTSに感染する。マダニにかまれた動物から人への感染も報告されている。人が発症すると、発熱や嘔吐、下痢のほか、ひどくなれば意識障害や血が固まりにくくなるなどの症状が出て、最悪の場合は死に至る。特効薬はない。
国内では2013年、初めて人への感染が確認されて以降、西日本を中心に641人の患者が報告され、80人が死亡している(昨年7月時点)。ペットでは猫が370頭、犬19頭の感染が確認されている(昨年6月時点)。同課は、野山では肌の露出を少なくすることや、感染が疑われるペットの体液には触れず、早期に病院に行くよう呼びかけている。
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