2021/09/08【野兎病】台湾で “致死率60%”の「野兎病」患者が発生…「感染源つかめない」 /台湾

致死率が60%に達する「野兎病(tularemia)」の病原菌に感染した事例が、台湾で発生した。
きょう(8日)台湾の新聞“自由時報”と“連合報”など台湾メディアによると、台湾CDC(疾病管制局)は「前日、南部の台南地域の60代男性が野兎病にかかっていたことを把握した」と伝えた。
台湾で野兎病の感染事例が発生したのは、今回が初めてである。
台湾CDCの林詠青防疫医師は「先月24日、台南地域の60代男性が野兎病に感染したという担当病院側の通達を受けた」とし「その男性は7月末に発熱・悪寒・下痢および敗血症などの症状をみせ、8月初めに2回病院を訪れた」と語った。
つづけて「病院側の新型コロナウイルス感染症検査では陰性判定を受けたが、血液培養と血清抗体検査で “Francisella Tularensis(野兎病菌)”の陽性反応をみせ、抗生剤治療を受けたことで症状が好転し退院した」と伝えた。
Francisella Tularensisは、たった10個の細菌だけでも病気を誘発させることのできる強い細菌で、人と動物において野兎病を起こす病原体である。
当局は「この男性は基礎疾患をもっていて、潜伏期間と推定される期間(14日間)での海外渡航歴はなく、動物との接触歴もなく、家にはペットもいなかった」として、感染源はまだつかめていない」と伝えた。
「野兎病」はウサギおよび野生の齧歯(げっし)類に存在する病原菌で、このような動物およびダニ・ハエ・蚊に刺されたり、感染した食べ物や水を口にすることで感染するが、時には汚染された空気を呼吸しても感染する可能性がある。
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