2021/03/30【新型コロナウイルス:COVID-19】感染防止へ“マスク会食” 模索続く飲食・ホテル業界

再び、感染が拡大している新型コロナウイルス。
感染のリスクが高い場面の1つは、飲食の場です。
大阪府の吉村知事は、30日、会食の際のマスク着用を政令で義務化したいという考えを示しました。
こうした中、飲食業の現場では、「マスク会食」を行うための模索が始まっています。
【大阪 梅田では】。
大阪府の吉村知事が30日、会食の際のマスク着用を政令で義務化したいという考えを示したことについて、大阪・梅田ではさまざまな声が聞かれました。
20代の大学4年生の男性は「感染が防げるのであればマスク会食の呼びかけに応じますし、最近、大阪で感染者が増えている状況を踏まえるとしかたないと思います」と話していました。
大阪市の飲食店で働く20代の女性は「お店ではマスクを外したあと、距離をとるようにしています。マスク会食を呼び掛けても飲みに行く人が減ることはないと思うので、どこまで効果があるのか疑問です」と話していました。
岸和田市に住む70代の男性は「マスクを外したり着けたりするのが面倒だということもありますが、そもそも効果があるのか疑問です。客に対しての規制が厳しくなると飲食店に行く人が減るのではないかと思います」と話していました。
【“マスク会食”に取り組む飲食店】。
大阪府の吉村知事が、会食の際のマスク着用を政令で義務化したいという考えを示す中、すでに「マスク会食」を客に呼びかける飲食店もあります。
大阪・西区にあるイタリア料理店「OPIUM」では、ことしに入ってから食事の前後や席を立つ時にマスクの着用を客に呼びかけています。
今月中旬からは、さらに食事中にも食べ物や飲み物を口に運ぶとき以外は、なるべくマスクを着用するいわゆる「マスク会食」の呼びかけも始めました。
店によりますとサラリーマンなど、4割程度の客が呼びかけに応じているといいます。
ランチに来ていた30代の女性は「日常でもずっとマスクを着けているので、食事の途中でマスクを着けることに抵抗はなく、違和感もありませんでした」と話していました。
「OPIUM」の西本順三オーナーは「お店ではお客様にリラックスしてほしいけど、内心は食事中も全員マスクを着けてほしい。席を立つときにマスク着けない方には注意をするなどしていますので、お客様自身の意識が変わっていけばいいと思います」と話していました。
【専門家“やらないよりはいい”】。
「マスク会食」について、感染症に詳しい近畿大学医学部の吉田耕一郎 教授は「どうしても誰かと食事をしなければいけない状況がある人は、マスク会食をすればいいし、やらないよりはやった方がいいと思う。ただ、お酒を飲みながら楽しもうという時に、マスクの着用を100%、守るのは無理だと思うし、マスク会食をすれば、誰もが食事に繰り出してもいいということではない。再び感染が拡大するなかで、国や大阪府は人の流れを止める強いメッセージを一刻も早く出すべきだ」と指摘しています。

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