2020/06/03【食中毒対策】テイクアウトには食中毒リスクが 正しく見極めるポイント

26日、東京・三鷹市で子供食堂を運営するボランティア団体が市内の飲食店に注文した弁当を食べた60人が食中毒症状を訴えた。弁当にはだし巻き卵や鳥肉の煮物、サラダなどが入っていたという。いずれも軽症だったとのことだが、これからの季節、テイクアウトなどをする際には食中毒に気をつけたい。消費者側として、何を知っておくべきか?
「実際に見たり、写真を見たりして、危なっかしいと感じるテイクアウトが結構ありました」
こう言うのは、食材販売会社「アネモス」代表の浅井裕子氏。急にテイクアウトを始めた飲食店が多く、食中毒対策が不十分だと感じ、事故が起こる前になんとかしたいと4月半ばに食店テイクアウト調理の注意点をFacebookに投稿。翌日にはそれを見た人が知人デザイナーに依頼してチラシデザインが完成し、公開。翌々日に、一気に拡散された。現在は、「STOP食中毒キャンペーン」を展開する。
「テイクアウト専門店と飲食店ではノウハウが全く違います。たとえば生野菜は加熱殺菌しないと菌がいるという考えが大前提。だからテイクアウト専門店では、サラダの場合、食品用の消毒液を使います。飲食店がそういったノウハウを知らなければ、食中毒対策を講じることができません」
「お店に取りに来る時間に合わせて調理」という飲食店もある。出来立てだから大丈夫かというと、それは違うと浅井さんは指摘する。
「すぐに食べるなら問題ありません。しかし、温かいという中途半端な温度帯は、菌が最も繁殖しやすいのです。持ち帰りに時間がかかったり、自宅でしばらく置いてから食べるのでは、菌が繁殖しやすくなります」
最も危険なのは、温かいものと冷たいものが一緒に詰められているもの。「炊飯ジャーからよそいたてのご飯+揚げたてのフライ+刺身+煮物」といった弁当は良く見かけるが、温かいものと冷たいものが一緒になることで、冷たいものに付着している菌が爆発的に増殖するという。フタに結露した水分が付いている場合は、より食中毒のリスクが高くなる。
管理栄養士の則岡孝子氏も「直射日光が当たるところにそのままお弁当を置いていたり、蓋がついていない容器にフライを入れて売られていたりすると、大丈夫かな、と心配になります」。
それ以外で則岡氏が食中毒のリスクが高いと注意しているのが「サンドイッチやポテトサラダ、オムライス、ゆで卵など卵を使った料理(特に黄身が半熟のもの)」「刺身」「生野菜が入っているもの」「自家製マヨネーズを使っているもの」「ハンバーグや鳥の照り焼き、鳥唐揚げのように中までしっかり火が通っているか分かりにくいもの」。
「もしテイクアウトするなら、買ってすぐに食べる。心配なら電子レンジなどで1、2分加熱する」(則岡氏)
食中毒にならないことが、翻ってはその飲食店の支持につながる。私たちができることとしては、正しい知識で選び、疑問点があれば飲食店に質問することだ。
https://news.yahoo.co.jp/…/a4ae234c45f6027a4e1176003b42…

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