2020/05/15【新型コロナウイルス:COVID-19】新型コロナ、世界の死者30万人超 ペース鈍化も高止まり

米ジョンズ・ホプキンス大学の調べによると、米東部時間14日午後3時(日本時間15日午前4時)時点の新型コロナウイルスの死者が世界で30万人を超えた。死者が10万から20万人に達するまで16日、20万人から30万人に達するまで19日となり、死者数の増加ペースはやや鈍化した。ただ、1日あたりの死者は5000人超と依然として高水準で推移している。
世界の感染者数は440万8千人超。最も多い米国は140万人を超えた。ロシアが25万人、英国が23万4千人、スペインは23万に迫っている。
死者数も最多となる米国は8万5千人だった。英国が3万3千人、イタリアが3万1千人、スペインが2万7千人と続いた。直近の12日、13日はともに1日あたりの死者が5000人を上回り、高止まりしている。特に欧州では致死率の高さが目立つ。米国の6%に対して、英国が14.4%、イタリアが14%、フランスは15.2%に達する。
米国では経済再開のカギを握る検査件数の伸びが目立つ。検査動向を調査する「COVID追跡プロジェクト」によると、13日時点の検査件数は累計997万4千件超となり、1000万件が目前だ。1日あたりの検査件数も11~13日は30万件を超え、20万件前後で推移していた4月下旬から大きく伸ばした。
感染者が集中するニューヨーク市では、検査所を12カ所から28カ所に倍増。これまで検査対象を感染の可能性の高い人に絞ってきたが、症状がなくてもコロナ感染者に接触した人などに拡大する。デブラシオ市長は14日、4月末に1日当たり約1万3000件だった検査態勢を5月下旬までに2万件の増やす目標を示した。
これまで慎重だったニューヨーク州でも経済再開の動きが本格化する。クオモ州知事は14日の記者会見で、経済再開のガイドラインが定めた条件に合致する地区が増えていると述べた。入院者数や死者数が14日以上連続して減少するなど7つの条件を満たした地区は、州内の10地区のうち5地区になったという。いずれも州北部や中部地区で、ニューヨーク市など州南部は条件をクリアできていない。
米国では感染が再び増える「第2波」を警戒して対立や混乱を招く事例も出ている。
米ウィスコンシン州の最高裁判所は13日、同州政府の外出規制令は違法との判決を出した。外出制限は学校を除いて即座に解除され、夜にはバーなどに客が殺到した。しかし州内の一部地区では感染拡大への不安は根強い。デーン郡など複数の地方自治体が独自に外出規制を導入するなど混乱が広がる。
一方、医療関係者の間では感染した子供の症状の深刻化を懸念する声が強まっている。
ニューヨークでは1歳~21歳までの若年層に川崎病に似た多臓器系炎症性疾患が多発しており、新型コロナとの関係が疑われている。すでに110件の症例があり、ニューヨーク市では5歳児が1人死亡した。市内の小児科医や医師を対象に、この原因不明の症候群について情報提供を急いでいる。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO59135330V10C20A5000000/

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