2020/04/25【新型コロナウイルス:COVID-19】卸売市場にパン工場、食品流通現場でコロナ感染相次ぐ 専門家「食品介した感染リスク低い」

新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、京都市中央卸売市場(下京区)内の店舗で24日までに、新型コロナウイルスに1人が感染したことが確認された。京都府では、山崎製パン京都工場(宇治市)でも従業員2人が感染するなど、食品流通に関わる人の感染が相次いで判明した。専門家は「食品を介した感染のリスクは低い」として、冷静な対応を呼び掛けている。
市によると、市中央卸売市場の店舗従業員は、19日に陽性が判明。同日に店舗が消毒された。感染した従業員は12日から休んでいたため、保健所の指導に基づき営業は続けている。濃厚接触者も1人だけで、すでに自宅待機している。
同市場の古井幸生場長は「保健所の指示に従い、専門機関による徹底した消毒を行うなど万全の対策を講じており、食品の安全・安心に何ら問題ない」と説明する。厚生労働省や農林水産省も、食品を介した感染例は確認されておらず、消毒など適切な対応を取れば食品事業所が操業停止する必要はないとしている。
食品やその包装などを介して、ウイルスに感染するリスクはどの程度あり、どう防げば良いのか。ウイルス学が専門の京都府立医科大の中屋隆明教授に聞いた。
―新型コロナウイルスは食品を介して感染するのか。
「まず、新型コロナウイルスは、食中毒菌とは違い、野菜や果物、魚、肉などの食品上で増えることはない。仮に、感染者が触って食品にウイルスが付着していたとしても、食べる前によく洗えば十分に対応できる。肉や魚も加熱すれば感染力はなくなる。ノロウイルスのように怖がる必要は無い」
―食品包装を介した感染のリスクは。
「ラップやトレーなどの包装に、感染者の飛沫によるウイルスが付着している場合は考えられる。これは、家庭にあるハイターやアルコールなどで、包装ごと消毒したり洗ったりすれば、ほぼ大丈夫だ。もちろん、購入した人も手洗いをすることが重要といえる」
―鳥や豚がウイルスに感染していることは。
「新型コロナウイルスは人獣共通の感染症ではないので、この点は心配ない。もし生鮮食料品店などで感染者が出たとしても、店舗を消毒した上で、他に発症者がいなければ、営業を再開しても問題ないと考えられる」
https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/229933

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • follow us in feedly

関連記事

  1. 2017-8-7

    学術雑誌「医療看護環境学」を創刊致しました!

    学術雑誌「医療看護環境学」を創刊致しました! どうぞご利用ください! 医療看護環境学の目的 …
  2. 2021-4-1

    感染症ガイドMAP

    様々な感染症情報のガイドMAPです 下記のガイドを参考に、情報をお調べください。 感染症.com…
  3. 2021-4-1

    感染症.comのご利用ガイドMAP

    一緒に問題を解決しましょう! お客様の勇気ある一歩を、感染症.comは応援致します! 当サイトを…
  4. 2022-9-1

    感染対策シニアアドバイザー2022年改訂版のお知らせ

    感染対策シニアアドバイザーを2022年版に改訂しました! 感染対策の最前線で働く職員の…
  5. 2022-9-1

    感染対策アドバイザー2022年改訂版のお知らせ

    感染対策アドバイザーを2022年版に改訂しました! 一般企業の職員でも基礎から学べ、実…

おすすめ記事

ページ上部へ戻る