2020/04/22【新型コロナウイルス:COVID-19】「無自覚の9日間」院内感染拡大の落とし穴 初期対応に困難さ「どこで起きてもおかしくない」

入院患者や看護師ら計20人以上が新型コロナウイルスに感染した京都市上京区の堀川病院。市保健所は入院患者の親族が面会に訪れたことが、院内にウイルスが侵入したきっかけとみている。
■発熱だけで判断難しく 事前に把握できる仕組みを
親族は患者に面会する3月31日の4日前から倦怠(けんたい)感や味覚・嗅覚障害があった。4月10日にその患者と同室の2人の感染が分かり、その後同じ病棟内の患者の感染が次々に確認された。入院患者49人中、感染者は約3分の1に当たる17人に上った(32人は陰性、19日現在)。面会した当の親族自身も感染していたことが12日に分かった。
京都府内では3月上旬に福知山市立福知山市民病院で職員ら3人が感染したケースがあったが、20人以上になったのは堀川病院が初めて。なぜこれほどまで広まったのか。
市保健所は、最初に感染が分かった70代女性患者の「発症から感染判明までの期間の長さ」を要因に挙げる。女性は4月2日に38度台の熱を出したが、せきや味覚障害など初期症状はなかった。8日にコンピューター断層撮影(CT)検査で肺炎が分かったため、PCR検査をしたところ、10日に陽性と判明した。
この間、女性は熱がありつつも病棟内を頻繁に歩き回っていた。この無自覚の「9日間」が感染拡大の一因となった可能性が高いという。病院は1日以降、親族を含め面会を全面的に禁止しており、保健所の担当者は「(病院は)外部からのウイルス侵入は想定できなかったのだろう。発熱だけで新型コロナウイルスにかかっていると気付くのも難しい」と、初期対応の難しさを話す。
■求められる早急な対策、オンライン診療も
全国的にも、神戸市立医療センター中央市民病院や富山市立富山市民病院など各地で院内感染は相次いでおり、早急な対策が求められている。
防御策の一つとされるのが、電話やテレビ電話を使ったオンライン診療だ。政府は感染拡大が収まるまでの時限措置として、これまで原則対面としていた初診時も可能とした。
京都府医師会の松井道宣会長は、新型コロナウイルスの初期症状は風邪と似ているため、患者が感染に気付かないまま医療機関を受診する恐れがあり、院内感染は「どこで起きてもおかしくない」と指摘する。感染が疑われる人を事前に把握し、医療機関につなぐ仕組みの構築が必要と訴えている。
https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/226254

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