2021/02/21【鳥インフルエンザ:H5N8】鳥インフルエンザH5N8型 世界初のトリ→ヒト感染確認 /ロシア

ロシアの衛生当局は、致死率が高い高病原性の鳥インフルエンザウイルス「H5N8型」のトリからヒトへの感染が世界で初めて確認されたと発表しました。一方で「ヒトからヒトへの感染が確認されたわけではない」と平静を呼びかけています。
ロシア福祉監督庁のポポワ長官は20日、致死率が高い高病原性の鳥インフルエンザウイルス「H5N8型」のトリからヒトへの感染がロシア国内で確認され、WHO=世界保健機関に報告したと発表しました。
去年12月にロシア南部で感染が拡大した際、養鶏場の従業員合わせて7人からウイルスが検出されたということで、感染した7人は一時体調を崩したものの、その後回復したということです。
ポポワ長官は「H5N8型」のウイルスのトリからヒトへの感染が確認されるのは世界で初めてだとしています。
一方で、ポポワ長官は「ヒトからヒトへの感染が確認されたわけではない。ウイルスが突然変異すればヒトからヒトに感染する可能性はあるが、どれくらい時間がかかるかは分からない」と述べ、平静を呼びかけています。
専門家「それほどリスクは高くない」
鳥インフルエンザウイルスの「H5N8型」が、ロシアで養鶏場の職員に感染したことについて、獣医・微生物学が専門で鳥インフルエンザに詳しい鳥取大学の大槻公一名誉教授は「鳥インフルエンザは、ヒトに感染しやすいわけではないが、ウイルスを大量に吸い込むとヒトでも発症することがある。養鶏場で勤務する人や納入業者などは、ウイルスを吸い込まないよう対策を徹底することが大切だ。現在、北半球では鳥インフルエンザが猛威を振るっているので、養鶏場などではふんどしを締め直して、従来からの防疫対策を徹底してほしい」と話していました。
そのうえで、大槻名誉教授は「このウイルスが、ヒトからヒトに感染するようになる可能性も想定する必要はあるが、この数十年警戒されてきたH5型のウイルスが、これまでヒト型に変わっていないことを踏まえると、それほどリスクは高くないと考えている」と話していました。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • follow us in feedly

関連記事

  1. 2017-8-7

    学術雑誌「医療看護環境学」を創刊致しました!

    学術雑誌「医療看護環境学」を創刊致しました! どうぞご利用ください! 医療看護環境学の目的 …
  2. 2021-4-1

    感染症ガイドMAP

    様々な感染症情報のガイドMAPです 下記のガイドを参考に、情報をお調べください。 感染症.com…
  3. 2021-4-1

    感染症.comのご利用ガイドMAP

    一緒に問題を解決しましょう! お客様の勇気ある一歩を、感染症.comは応援致します! 当サイトを…
  4. 2022-9-1

    感染対策シニアアドバイザー2022年改訂版のお知らせ

    感染対策シニアアドバイザーを2022年版に改訂しました! 感染対策の最前線で働く職員の…
  5. 2022-9-1

    感染対策アドバイザー2022年改訂版のお知らせ

    感染対策アドバイザーを2022年版に改訂しました! 一般企業の職員でも基礎から学べ、実…

おすすめ記事

ページ上部へ戻る