セラチア菌 Serratia Marcescens

主に体力・免疫力の弱まった人たちで、尿路感染症、気道感染症、心内膜炎、骨髄炎、敗血症、傷の感染症、目の感染症、髄膜炎などを引き起こす原因細菌です。

病原体について

自然界の土や水の中、および動物や人の腸の中など、病院や施設だけではなく、一般の家庭でも洗面台などの湿潤環境に存在します。

セラチアは赤色からピンクの色素を産生することが多く、洗面台などにバイオフィルムを形成しているのが見えることがあります。

特徴

ときとして、院内感染、日和見(ひよりみ)感染を起こすことがあります。

主に体力・免疫力の弱まった人たちで、尿路感染症、気道感染症、心内膜炎、骨髄炎、敗血症、傷の感染症、目の感染症、髄膜炎などを起こします。

感染はしばしば重症となり、死亡する人もいます。病院内で発病する肺炎の約4%程度を占めるとも言われております。

主な症状

尿路感染症、気道感染症、心内膜炎、骨髄炎、敗血症、傷の感染症、目の感染症、髄膜炎などが上げられ、セラチアは、蜜蜂に感染すると、蜂が死ぬ事がありますが、人に対しては弱毒性で、健常者の場合、セラチアが皮膚に付着することや、たとえ口から入っても、腸炎や肺炎、敗血症などの病気(感染症)になることはありません。

セラチアの感染が問題となるのは、手術の後や重篤な疾患などが原因で感染防御能力が低下した際の感染症(いわゆる日和見感染症)で、特にセラチアが血液、腹水、髄液などから分離される場合です。そのような場合には、セラチアが産生するエンドトキシンにより血圧が急激に下がり(ショック状態)また、その結果、腎臓や肝臓の機能が障害され、「多臓器不全」という状態に陥ると、死亡する危険性が高くなります。

抗生物質と多剤耐性菌

抗生物質による治療が行われますが、多剤耐性菌が存在します。

また、初めのうちは有効であった抗生物質が治療途中で耐性が獲得され無効になってしまうこともあるので注意が必要です。

衛生管理と消毒

消毒には、下記が有効です。

  1. 1%(10,000PPM)の次亜塩素酸ナトリウム(30分以上の接触時間が必要です。)
  2. 70%のエタノール
  3. 2%のグルタルアルデヒド
  4. ホルムアルデヒド
  5. ヨード剤

などが有効です。

塩化ベンザルコニウムが効きにくく、クロルヘキシジンなどは無効な場合があります。

感染経路

感染する経路としては、セラチア菌が付着したものと粘膜・傷との直接の接触、セラチア菌を含んだ飛沫の吸い込み(患者が咳き込んだ場合や、患者共用の吸入器がセラチア菌で汚染された場合など)、体内に挿入したカテーテル類へのセラチア菌の付着・増殖、体内に入れる輸液などへのセラチア菌の混入・増殖などが考えられます。

伝播を介するものとしては主に次の5つが考えられます。

  1. 手指を経由した伝播
  2. 薬剤を経由した伝播
  3. 器具を経由した伝播
  4. 物品を経由した伝播
  5. 環境を経由した伝播

衛生管理

床などの乾燥環境を経由したセラチア菌の伝播はあまり問題とはなりませんが、洗面台などの湿潤環境においては、そこに生息するセラチア菌が病院や施設内感染の感染源となる可能性があります。

そのため、日常的な清掃で湿潤環境の清潔を保つことが重要です。

ただし、セラチア菌は環境常在菌であり、これらをすべて常に消毒しておくことは不可能ですので、手洗いの励行が必須となります。

傷口やカテーテル挿入のある方などの入浴時には、消毒剤を用いて浴槽の清掃を行うこともあります。浴室などの広範囲な環境表面は、ブラッシングなどの物理的な清掃が基本です。

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