【HACCP】食品衛生法改正へ HACCP管理を制度化 海外の食肉・食鳥肉の輸出施設にも義務付け

【HACCP】食品衛生法改正へ HACCP管理を制度化 海外の食肉・食鳥肉の輸出施設にも義務付け

厚生労働省は、1月16日に開催の薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会で、食品衛生規制の見直しに関する骨子案(食品衛生法等の改正骨子案)を示した。同法案は1月22日に開会した通常国会に提出する。食肉や食鳥処理業にもHACCPによる衛生管理が課せられるが、食肉や食鳥の輸出国の施設もHACCP措置が講じられていなければ輸入を認めないことにする。

食品衛生法は、平成15年の改正から約15年が経過し、①共働き世帯や高齢者単身世帯の増加を背景に、調理食品や外食・中食への需要の増加、健康食品への関心の高まりなど、食へのニーズの変化、輸入食品の増加など、食のグローバル化が進んでいること②食中毒発生数が下げ止まり傾向にある中、県境を越える広域的な食中毒事案の発生や拡大を防止する必要があることなどを踏まえ、食品等を提供する事業者におけるより一層の衛生管理や、行政による的確な対応が喫緊の課題になっていること③2020年東京オリンピック・パラリンピック開催や、わが国の食品の輸出促進を見据え、国際基準と整合性のある食品衛生管理が求められること――などから、食品安全の確保のため、食品衛生法等を改正するもの。

主な改正ポイントは次の通り。

①広域的な食中毒事案への対策強化=国や都道府県等が、広域的な食中毒事案の発生や拡大防止などのために、相互に連携や協力を行なうことを明記するとともに、連携や協力の体制整備のため、厚生労働大臣が、国や都道府県等の関係者で構成する広域連携協議会を設置することができることとする。

緊急を要する場合には、厚生労働大臣は、当該協議会を活用し、広域的な食中毒事案に対応できることとする。

②HACCP(ハサップ)による衛生管理の制度化=わが国の食品衛生管理水準の向上や国際標準化を図り、事業者自らが取り組む衛生管理を推進するため、食品事業者(常温で保存可能な包装済み食品のみを販売する営業など、公衆衛生に与える影響が低いと考えられる業種は除く)、と畜業者等や食鳥処理業者は、施設の内外の清潔保持等の一般的な衛生管理に加え、事業者自らが使用する原材料や製造方法等に応じて行なう『食品衛生上の危害の発生を防止するために特に重要な工程を管理するための衛生管理(規模や業種等を考慮した一定の営業者については、その取り扱う食品の特性等に応じた衛生管理)』に関する計画を定め、順守しなければならないこととする。

現行の「総合衛生管理製造過程承認制度」(食品衛生法第13条)は廃止する。ただし、厚生労働大臣が食品衛生上の危害の発生を防止するための措置が講じられていると認めた場合に、食品衛生法で定める食品の製造・加工の規格基準に適合しなくとも販売等ができるとする仕組みは維持する。

③特別な注意を要する成分などを含む食品による健康被害情報の収集=健康被害の発生を未然に防止する観点から、特別の注意を必要とする成分等(注…厚生労働大臣が薬事・食品衛生審議会の意見を聴いて指定する)を含有する食品を販売等する事業者は、その製品が健康に被害を生じさせている、または生じさせるおそれがある旨の情報を得た場合は、都道府県等を通じて厚生労働省に報告しなければならないこととする。

また、厚生労働大臣等が健康被害に関する調査を行なう場合には、関係者は健康被害に関する情報提供等に努めるものとする。

④国際整合的な食品用器具・容器包装の衛生規制の整備=食品用器具・容器包装の安全性の確保や規制の国際的整合性の確保のため、人の健康を損なうおそれがない場合を除き、合成樹脂等を対象として、規格が定められていない原材料を使用した器具・容器包装を販売等してはならないこととするとともに、製造者は、適正製造管理規範を順守しなければならないこととする。

器具・容器包装の製造者や販売者は、製品の販売先の事業者に対し、当該製品が規格基準に適合する旨の情報を提供しなけらばならないこととし、器具・容器包装の原材料の製造者が、器具・容器包装の製造者等から求められた場合には、その情報の提供に努めなければならないこととする。

⑤営業許可制度の見直し、営業届出制度の創設=都道府県ごとに異なる営業許可基準について、厚生労働省令で定める基準を参酌し、条例で定めることとする(注…現在の政令で定める34営業許可業種について、営業実態等を踏まえた見直しを行なう)。

公衆衛生に与える影響が少ない営業を除き、営業を営もうとする者は、あらかじめ都道府県等に届け出なければならないこととする。

⑥食品リコール情報の報告制度の創設=営業者が製造等した食品等が、食品衛生法に違反した場合等で、当該食品等を回収するときは、食品衛生上の危害が想定されない場合を除き、回収に着手した旨および回収の状況を都道府県知事等に報告し、当該報告を受けた都道府県知事等は厚生労働大臣等に報告しなければならないこととする。

⑦輸入食品の安全性確保・食品輸出関係事務の法定化=輸出国において、食品衛生上の危害の発生を防止するために特に重要な工程を管理するための措置(HACCPによる衛生管理)が講じられていることが必要な食品(注…食肉、食鳥肉等を想定)については、当該措置が講じられていることを輸出国の政府機関が確認した施設等において製造等されたものでなければ、輸入してはならないこととする。

また、衛生管理によっては食品衛生上のリスクが高まるおそれがある食品(注…乳、乳製品、生食用カキ、フグを想定)の輸入に当たっては、食品衛生上の管理状況等について、輸出国政府による衛生証明書の添付を要件とする。

都道府県知事等は、輸出される食品の安全性に関する証明書の発行その他必要な措置を行なうことができることとする。

⑧その他=行政処分や罰則に関する規定や経過措置など、所要の規定の整備を行なう。

www.keimei.ne.jp/article/20180205n1.html

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