【C型肝炎ウイルス】C型肝炎ウイルス、薬剤耐性なく治療する化合物 阪大、アルツハイマー病治療薬の候補の中に…トキソプラズマなども効果 /大阪府

【C型肝炎ウイルス】C型肝炎ウイルス、薬剤耐性なく治療する化合物 阪大、アルツハイマー病治療薬の候補の中に…トキソプラズマなども効果 /大阪府

大阪大学微生物病研究所の岡本徹助教、松浦善治教授らの研究グループは、アルツハイマー病の治療薬の候補として開発された薬剤の一部に、C型肝炎ウイルスの増殖に不可欠な酵素の働きを阻害して退治できる化合物が含まれていることを明らかにした。この化合物は、ウイルスが持つタンパク質ではなく、ウイルスが感染する宿主側のタンパク質をターゲットにしているので、ウイルスが遺伝子変異により薬剤耐性をもつ恐れは少ない。さらに、マラリア、トキソプラズマなどの原虫感染症に対しても効く可能性があることがわかった。

C型肝炎ウイルスは、感染すると、慢性肝炎を起こし、脂肪肝、肝硬変、肝がんなどの原因にもなる。研究グループは、このウイルスの増殖の際に、被感染者の細胞内の小器官である小胞体の膜にあるタンパク質分解酵素(シグナルペプチドペプチダーゼ、SPP)を利用し、ウイルスの内部構造を形成するコアタンパク質の一部を切断することを明らかにし、それが重要であることを示してきた。

今回、研究グループは、このSPPの働きを阻害すれば、ウイルスの増殖を抑え、治療に役立つと発想。SPPの働きの中核にある部位(活性中心)の構造は、認知症であるアルツハイマー病の原因物質であるアミロイドβをつくる酵素(ガンマセレクターゼ)とそっくりであることから、すでに開発されているガンマセレクターゼの阻害薬が使えないか検討した。しかし、ガンマセクレターゼ阻害薬の1部にしかSPPの働きを抑えることができないことが分かった。

そこで、SPPの立体構造を予測し、阻害薬との相互作用を見たところ、SPPの阻害に効果があるガンマセレクターゼ阻害薬は、活性中心を塞(ふさ)ぐ形で結合し、SPPが働けないように仕向けていることが分かった。

また、C型肝炎による脂肪肝を模倣したマウス5匹の実験では、この阻害剤を投与すると脂肪肝の症状が消失した。

さらに、トキソプラズマなど原虫もSPPを持っていることから、トキソプラズマに感染したマウス5匹についても阻害薬を投与。その結果、原虫の増殖が抑えられ、抗原虫薬として使えることも分かった。

使用したガンマセレクターゼ阻害薬は、アルツハイマー病の治療薬の候補として、一部は臨床試験も行われたが、症状の改善が少ないことがわかり、開発を中止している。

この成果は米科学誌「米国科学アカデミー紀要」に掲載された。

岡本助教は「ガンマセレクターゼ阻害薬が、SPPの働きに作用する部位が明らかになったことで、SPPを標的にした抗ウイルス効果が高い創薬の可能性が期待できます」と話している。

www.sankei.com/west/news/171129/wst1711290058-n1.html

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