【人獣共通感染症】ヒトが犬にうつす可能性のある6つの病気

人獣共通感染症とは、「同一の病原体により、ヒトとヒト以外の脊椎動物の双方が罹患する感染症」のこと。動物からヒトへの感染(動物由来感染症)が注目されがちですが、動物側ももちろん、ヒトから病気をうつされることがあります。

ヒトから動物への感染”リバース・ズーノーシス”

ヒトから動物への病気の伝染、リバース・ズーノーシス(逆人畜共通感染症)は、稀ではありますが発生します。

2014年に発表された文献研究[1]によれば、リバース・ズーノーシスとして報告された病原体の38%が細菌、29%ウイルス、21%寄生虫、13%真菌で、野生動物、家畜、ペットの全てがヒトから病気を移されていました。30年間分、56カ国の文献によれば、リバース・ズーノーシスは南極以外のほとんどの場所で報告されているということです。

一般への浸透度合いはいまいちながら、リバース・ズーノーシスは非常に重要かつグローバルな問題として注目すべきものです。ヒトの病原体を他の動物にうつすことができるのなら、ヒト由来病原菌は広範かつ非常に早いスピードで拡散していくことになるからです。

風邪やインフルエンザは犬にうつるの?

とはいえ私たち一般飼い主の最大の興味関心は「病気が可愛い我がコにうつるの?」といったところではないでしょうか。

心配レベルは引き下げてOKです。いわゆる”風邪”やインフルエンザが犬にうつることは、ほとんどありません。

犬も人間と同じく、”風邪”に付随する症状を起こすことはありますが、犬にうつす可能性が非常に低いのです。インフルエンザは、かつては「ペットにうつることはない」と言われていましたが、最近のケースではうつる可能性もあるとトーンが変わってきています[2]。とはいえ、発症リスクはまだ小さいと言われているため、心配しすぎる必要はありません(将来どうなるかはわかりませんが)。

風邪をひいたら、少し離れている方が安全ではありますが、心細さを忘れるために一緒にいるのも悪くないといったところでしょうか。

あなたが犬にうつすことのできる病気

ヒトが動物にうつすことができる病気には、以下のものがあります。

1. 白癬

白癬、または皮膚真菌症は、真菌によって引き起こされる、ヒトでも動物でも発症する皮膚の感染症です。感染した個体(ヒトまたは動物)と直接接触したり、ブラシ、衣類またはタオルなどの汚染されたモノを通じて伝染します。疑わしい皮膚の病変がみられる場合は、犬と接触するときは注意しなければなりません。逆もまたしかりです。お互いにうつし合いするリスクを下げるため、ラブラブ接触は控えましょう。

2. ムンプス

一般的におたふく風邪として知られるムンプス(流行性耳下腺炎)も、ヒトが犬にうつす可能性のある病気です。犬では、この病気は耳下腺炎と呼ばれています。ヒトからヒトでは非常に強い伝染力をもつウィルスですが、ヒトから犬への感染の危険性は低いものだそうです。しかし、感染したら犬との接触は避けるべきです。ヒトがおたふく風邪にかからないよう、効果的に予防するには、「予防するにはワクチンが唯一の方法[4]」です。

3. サルモネラ菌

サルモネラ菌といえば、動物由来感染症で真っ先に名前が上がる悪名高き菌ですが、ヒトが犬にうつすこともできるものです。ヒトもイヌも、吐き気や嘔吐、下痢、発熱、頭痛、腹痛を引き起こす可能性があります。犬はヒトよりもサルモネラに抵抗性があるため、ヒトが犬を病気にする可能性は低いようですが、ゼロではありません。トイレの水を飲むなどの不衛生な行為を止めさせると共に、居住空間を清潔に保つよう努めましょう。

4. ジアルジア

日本での症例は100例程度とあまり多くはないジアルジア感染症も、ヒトが動物にうつす可能性のある病気です。主な症状は下痢ということですから、犬でもヒトでも下痢症状が出たら「うつる/うつす可能性があるかも」と考え、手洗いや衛生管理に特に注意をしましょう。

5. メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)

メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)という長ったらしい名称の病気も、ヒトが感染を引き起こす可能性のあるものです。2006年に発表された論文[5]には、「動物対ヒトおよびヒト対動物の両方の感染が疑われた」とあります。犬のMRSA感染はまれであるが報告されており、感染源はおもに感染動物の取扱者であると推察されています。外耳炎、膿皮症,膿瘍及 び膀胱炎を引き起こす可能性があります。

6. 結核

結核は、結核菌(Mycobacterium tuberculosis)複合体内の一群の細菌によって引き起こされる慢性の呼吸器感染症であり、家畜、野生動物、ペット、人間を含むほぼ全てに影響を与える可能性があります。ヒトは結核を犬にうつす可能性があり、2004年に発表された論文は、3歳のヨークシャーテリアの結核菌が結核治療を受ける所有者からうつされたものだと結論づけました[6]。猫もヒトから結核をうつされることがありますが、非常にまれだということです。

犬にあなたの病気をうつさない最良の方法は、自分自身と犬を常に健康に保つことです。犬もヒトも、体が弱っている時には病原菌に負けてしまいがち。毎日の運動やお散歩で、病気を遠ざけるようにするのがイチバンです。

https://news.biglobe.ne.jp/…/10…/woof_171002_2492464708.html

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